20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて大阪で会談するトランプ米大統領(右)とロシアのプーチン大統領=2019年(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は16日放送のFOXニュースのインタビューで、ウクライナ和平に向け、ロシアのプーチン大統領に米ロ首脳会談実施を改めて呼びかけた。高官による協議を続けても意味はないとし、ロシアが停戦に応じない場合は経済制裁を強化する考えを表明。ロシアへの圧力を強めた。

 ロシアとウクライナは16日にトルコ・イスタンブールで、3年ぶりとなる高官級の直接交渉を実施。停戦への進展はなかった。仲介したトルコは双方が再協議することで原則合意したと表明。最大規模の千人対千人の捕虜交換にも合意した。ウクライナのゼレンスキー大統領が求める首脳会談にプーチン氏が応じるかどうかが今後の焦点。

 トランプ氏は訪問先のアラブ首長国連邦(UAE)で応じたインタビューで「プーチン氏は和平の障害か」との質問に明確な回答を避けた。プーチン氏が交渉参加を拒否したことを巡り、トランプ氏は「(プーチン氏が)まだ交渉のテーブルに着いている」と主張した。トランプ氏は、プーチン氏が参加しない限り交渉進展は困難との立場。