首都テヘランでの会合で発言するイランの最高指導者ハメネイ師=17日(ロイター=共同)

 【テヘラン共同】イランの最高指導者ハメネイ師は17日、中東歴訪中にイランを「最大の脅威」と位置づけるなどしたトランプ米大統領の発言に対し「低レベルで、米国にとって恥ずべきものだ」と反発した。首都テヘランでの会合で語った。最高指導者事務所が発表した。

 イランの核開発問題を巡る米イラン両政府による協議が4月中旬に始まって以降、ハメネイ師がトランプ氏を公式に批判するのは初めて。

 ハメネイ師は、トランプ氏が「平和のために力を使いたいと述べたが、うそだ」とし、イスラエル支援で「パレスチナ自治区ガザの大虐殺に力を用いている」と非難。イスラエルは中東における「がん」で根絶されるべきだとも訴えた。

 トランプ氏は13日、サウジアラビアでの演説でイランを「中東で最大の脅威」と指摘。15日にはカタールでの会合で、核協議に関し「平和に向けて交渉している」とする一方、協議決裂の場合は「暴力的な展開」になると述べていた。