【エルサレム共同】イスラエル軍は18日、パレスチナ自治区ガザ北部と南部で大規模な地上侵攻を開始したと発表した。3月中旬にガザ攻撃を再開して以降、最大規模の侵攻とみられる。軍事的圧力を一層強め、17日に仲介国カタールで再開した停戦交渉でイスラム組織ハマスに対し、人質解放や武装解除などの要求受け入れを迫る狙いがある。
イスラエル首相府は18日、3月に停止したガザへの人道支援物資の搬入を再開すると発表した。「飢餓が起きないよう最低限の食料を供給する」としている。米政権から再開圧力が強まっていた。
イスラエル軍は地上侵攻について、ハマスの指揮系統に打撃を与え、政治と軍事両面で壊滅を目指すと強調。地上作戦を支援するため、ハマスの拠点670カ所以上を最近、空爆したとしている。
18日にガザ北部を視察したザミール軍参謀総長は人質解放を進めるため、攻撃を緩める可能性にも言及した。ハマスから譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。
パレスチナ通信によると、イスラエルによる18日のガザ市などへの攻撃で140人が死亡した。