就任の記者会見を開いた小泉農相=21日午後、農水省

 コメを巡る失言で退場した江藤拓氏に代わり、農林水産省のトップに就いた小泉進次郎氏は記者会見で「コメ政策に集中したい」と、価格対策に優先して取り組む姿勢を歯切れよくアピールした。備蓄米放出の手続きを随意契約に見直すと宣言する一方、契約先は「幅広く募りたい」と手堅い回答。コメ問題以外の質問では手元の資料に目を落とす時間が長かった。

 小泉氏はコメを巡る現状を「緊急事態」と表現。「価格が下がらないという農政への不信感がある」とした上で、価格抑制に向け「スピード感を持って結果を出す」と強調した。「一日も早く多くの皆さんが(価格が)下がったと実感してもらうのが大事だ」とも述べた。

 自民党農林部会長として農協改革に携わった経験がある小泉氏。業界紙の記者と丁々発止のやりとりを展開する一方、専門外とみられる質問には手元の書類を読みながら淡々と答えていた。