【インディアナポリス共同】全米鉄鋼労働組合(USW)のマッコール会長は22日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画の阻止をトランプ米大統領に求める声明を公表した。買収を容認すれば「米国の製造業に壊滅的な結果をもたらす」と訴えた。
ロイター通信は21日、日鉄の買収計画を再審査した対米外国投資委員会(CFIUS)がトランプ氏に勧告を出したと伝えた。トランプ氏は勧告を踏まえて6月5日までに買収の是非を判断する見通し。当初から日鉄の買収計画に反対するUSWは今回、CFIUSが勧告を出したとの報道を受けて声明を出した。
マッコール氏は「日鉄は何十年にもわたる不当廉売で米国の鉄鋼生産能力を弱体化させてきた」との持論を展開。日鉄が表明しているUSスチールへの投資に対し「米国の産業を内側から切り崩そうとしているのは明白だ」と主張した。