【ワシントン共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は22日、トランプ政権が在韓米軍のうち約4500人を撤収させ、米領グアムなどインド太平洋地域の別の拠点に移すことを検討していると報じた。当局者2人の話としている。部隊再編を進める国防総省の案の一つで、最終決定ではないという。
在韓米軍の総兵力は約3万人。北朝鮮による軍事行動を抑止するだけでなく東・南シナ海で覇権主義的行動を強める中国をけん制している。実際に規模縮小に動けば、日本を含む東アジアの安全保障環境への影響は大きい。
トランプ大統領は各国と進める貿易交渉で、韓国とは在韓米軍駐留経費の韓国側負担も合わせて話し合う考えを示している。安保を交渉カードの一つとし、自国に有利な条件を引き出す狙いもありそうだ。
トランプ氏は1期目に在韓米軍の縮小や撤収に意欲を示した。米インド太平洋軍のパパロ司令官は4月の上院軍事委員会の公聴会で、在韓米軍の規模を縮小すれば「北朝鮮による侵略の恐れを高める」として反対する考えを表明した。