小泉進次郎農相は24日、札幌市で講演し、直近のコメ相場に触れ「高過ぎる。異常な高騰を冷ますために、2千円の備蓄米を入れて何とか抑えたい」と述べた。政府は週明け26日に備蓄米の追加放出の詳細を公表する予定で、競争入札から随意契約に制度を改めて価格引き下げを急ぐ考えだ。
備蓄米の放出が始まった3月以降も、コメ価格は上昇傾向にある。直近の今月5〜11日にスーパーで販売された5キロ当たりの平均価格は4268円だった。小泉氏は「新米が出てくるまでに足りなくなってしまうのではないかという不安から店頭に出ししぶっているような、今の流通(業者)の気持ちを変えたい」と語った。
小泉氏は23日のNHK番組で、政府が随意契約で放出する備蓄米を5キロ当たり「2千円」で店頭に並ぶよう小売業者などに売り渡す方針を示した。全国に幅広く流通させるため、地方への輸送費を国が負担するほか、インターネット販売も模索する。
小泉氏は講演に先立ち、北海道内のコメ生産者らとの意見交換会に出席した。