インタビューに答える西田尚史さん

 政治資金収支報告書を検索できるデータベース(DB)が開発され、インターネット上で無料公開されている。2千以上の政治団体を収録、政治家ごとに使途を調べることもできる。国に先駆ける形でDBを開発したシンクタンクの代表は「誰でもさくっと見られる感覚を大事にした。資金の流れを分かりやすく示すことで長引く政治不信の出口になれば」と話す。

 一般社団法人「政策推進機構」が開発したDBの最大の売りは、政治団体を横断したキーワード検索機能だ。例えば支出のフリーワードから「うなぎ」と打ち込むと「打ち合わせ」や「交際費」名目での支出が44件表示される。このうち10万円超の支出は3件。支出した国会議員の氏名や団体名、日付、店名がわずか数秒で出てくる。政治団体だけでなく政治家ごとの収支も一目で分かる。

 機構の代表で東大博士課程に在籍する西田尚史さん(36)は、政治資金を巡る国会議論はあやふやな答弁が目立つと実感。データに基づくファクトを示す狙いもあったという。