島根大の榊原文講師=島根県出雲市

 仕事以外でインターネットを1日5時間以上使っている妊婦は、2500グラム未満の低出生体重児を出産するリスクが高まるとの分析結果を、島根大などのチームが26日までにまとめた。チームはネット利用が即リスクにつながるわけではないとした上で、長時間使用で健康管理がおろそかになっている可能性が考えられるとし「母親へのケアが重要だ」としている。

 低出生体重児は発達の遅れや将来的に生活習慣病を発症するリスクが高くなるとの指摘があり、国は減少を目指している。

 調査は松江市内の妊婦を対象に実施した。16年4月〜17年9月に妊娠を届け出た妊婦に対し、ネットを使用した時間を質問。もともとリスクが高い多胎妊娠や喫煙者を除いた2089人について、データを解析した。

 その結果、1日5時間以上ネットを使用すると回答した妊婦は4・4%で、そのうち13・2%が低出生体重児を出産。5時間未満の人では7・0%だった。母親の年齢や、就労の有無などの要因による影響を考慮して分析した結果、出産のリスクは2・16倍高かった。