新潟水俣病の公式確認から60年を迎えた31日、新潟市で式典「歴史と教訓を伝えるつどい」が開かれた。新潟水俣病阿賀野患者会副会長の皆川栄一さん(81)は被害者代表のあいさつで、患者認定制度の厳格な運用を批判し「いまだに新潟水俣病は終わっていない」と述べた。
式典は新潟県や被害を受けた阿賀野川流域の自治体、被害者団体、原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)、政府関係者らでつくる実行委員会が主催した。出席した浅尾慶一郎環境相はあいさつで「公害の歴史と教訓を、風化させることなく次の世代に伝えていく」と述べた。環境相の出席は2015年以来10年ぶり。