北九州市役所のZ世代課=4月

 「Z世代」と呼ばれる10〜20代の発想をまちづくりに生かすため、若手を中心とする担当部署を設けた自治体が相次いでいる。若者世代の都市部への流出が課題となる中、当事者から住み続けたくなる地域にするためのアイデアを取り入れる狙い。若者が発言しやすい雰囲気になり、自治体内の風通しが良くなったとの声も上がる。

 北九州市は昨年4月、「Z世代課」を新設。16人体制で、役職者以外は全員がZ世代だ。市の担当者は「若い世代の考えを学び、日本一若者を応援するまちを目指す」と強調する。

 自由な発想でまちの活性化のアイデアを募り、派手な衣装で有名な同市の成人式に合わせて、仮想現実(VR)上でアバター(分身)の見た目を楽しむイベントを実施した。

 Z世代課の柏木佳奈子課長は「思った以上に若い世代が社会課題や北九州の将来を考えていると分かった」と目を細める。

 福島県郡山市は2023年4月に「Z世代活躍係」を設置。同年には、学生間の交流を目的とした運動会を県内の学生団体と共催した。