北方領土・歯舞群島の貝殻島周辺で3日、ロシア側に入漁料を払って行うコンブ漁が始まり、船団が出漁した。1日に解禁されたが悪天候で延期が続いていた。漁期は9月末までで、操業する船は183隻で過去最少。北海道根室市の歯舞漁協によると、高齢化や昨年の不漁の影響で出漁を断念する漁業者が多いという。
午前6時、船団は花火の合図とともに一斉に貝殻島付近へ。同市の納沙布岬からは漁業関係者らが日の丸などの旗を振り、約3・7キロ先の漁場を見守った。
この時期に採れるコンブは「棹前昆布」と呼ばれ、柔らかく、おでんや煮物に適している。貝殻島周辺はコンブの好漁場。