引退間近のJR311系電車。最後の姿を記録しようと東海道線の沿線に出向くと、立体交差がからんだ複雑な形状の踏切を見つけました。大垣市荒尾町の木呂(きろ)踏切。一見すると「変な踏切」では、地形と戦争によって姿を変えていった線路が絡み合っていました。

東海道線下り線(垂井線)を走る普通列車。引退間近の311系4両編成=いずれも2025年6月、大垣市荒尾町
線路の分岐や立体交差が絡み、複雑な形状となっている東海道線の木呂踏切

 東海道線の大垣-米原駅間では、昼間は30分に1本の普通列車が走ります。特急列車や貨物列車も通過していきます。

 東海道線は基本的に複線。踏切では通常、上下線が並びます。

東海道線下り線(新垂井線)を走る貨物列車。西濃運輸のコンテナが連なる

 ところが、この踏切を通過するのは、下り列車ばかり。少し間隔を開けて並んだ2本の線路は、いずれも東海道線下り線です。しかも、特急列車、貨物列車と普通列車とで、通る線路が違います。

 踏切の後ろは築堤があります。ここを通る線路は何でしょう?...