名古屋市の集合住宅で2023年、知人男性をおので切りつけて殺害したとして、殺人罪に問われた土木作業員中村晴行被告(54)は9日、名古屋地裁(大村陽一裁判長)で開かれた裁判員裁判初公判で「私はしていない。全部間違いだと思う」と起訴内容を否認した。
検察側の冒頭陳述によると、被告と男性は同市中村区の同じ集合住宅に住み、当時、男性の部屋で飲酒していた。検察側は、男性に貸した現金1万円を巡りトラブルになり、強い怒りを抱いて事件を起こしたと指摘。被告の着ていた衣服に男性のDNA型と一致する血痕が付着しており、被告は事件後、服を隠すなどしたと述べた。