梅雨前線の影響で、9日は鹿児島県など九州で大雨となった。気象庁は同日夜、鹿児島県大隅地方で線状降水帯が発生し、命に危険が及ぶ災害の危険度が急激に高まったとして、顕著な大雨に関する気象情報を発表。九州では10日にかけて土砂災害に厳重に警戒する他、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への注意を呼びかけた。前線が停滞し、11日にかけて東―西日本の広い範囲で警報級の大雨となる恐れがある。
気象庁によると、線状降水帯の発生は今年初めて。鹿児島県指宿市では9日、1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が降った。午後6時時点の3時間降水量の最大値は指宿市で120・5ミリ、同県屋久島町の尾之間で76・5ミリ、同県肝付町の内之浦で73・5ミリなど。
九州南部を通り日本の東に延びる前線が北上し、11日にかけて西日本や東日本に停滞する。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、九州では雷を伴って非常に激しい雨が降る所がある。
10日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で九州北部200ミリ。