東京電力は10日、新潟県の柏崎刈羽原発6号機の原子炉に核燃料の装填を始めた。再稼働に備えた検査の一環として、核燃料を約2週間で原子炉に移し、8月にも技術的な準備を整える方針だ。最終的に必要な地元同意が焦点となり、花角英世知事は態度を明らかにしていない。
原子力規制委員会が10日午前、作業を承認した。東電は午後1時40分過ぎ、燃料プールから原子炉へ移す作業を始め、7分後に1本目の装填を完了した。東電によると、燃料プールにある計872体の核燃料を装填し、再稼働に向けた点検を進めるが、再稼働の時期は「未定」としている。
東電は福島第1原発事故後の2012年3月、定期検査のため柏崎刈羽原発6号機の原子炉を停止した。テロ対策不備が相次いで判明して21年に事実上の運転禁止命令を受けたが、23年12月に解除された。