原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場に関する共同通信社の47都道府県知事アンケートで、福島、島根、鹿児島などの13人の知事が、最終処分場受け入れや3段階の選定調査に「どちらも反対」との回答を選んだことが12日、分かった。残る34人はいずれの選択肢も選ばず、処分場受け入れや調査に「賛成」はゼロだった。
調査の第1段階である文献調査は北海道の2町村に続き昨年5月、佐賀県玄海町が受け入れたが、続く自治体はない。第2段階の概要調査へ進むには知事の同意が不可欠で、核のごみの行き先が見通せないまま、原発の活用が進む矛盾が改めて裏付けられた形だ。
アンケートは玄海町での文献調査開始から6月で1年になるのに合わせて4月上旬に送付し、5月中旬までに回答を得た。調査と処分場について「どちらも賛成」「調査には賛成するが処分場受け入れは反対」「どちらも反対」など五つの選択肢から回答を求めた。必要に応じて追加取材した。