大阪高裁

 「紀州のドン・ファン」と呼ばれ、2018年に急性覚醒剤中毒で死亡した和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん=当時(77)=が約13億円の遺産を市に寄付するとした遺言書を巡り、市側と野崎さんの親族が有効性を争う訴訟の控訴審第1回口頭弁論が13日、大阪高裁(田中健治裁判長)で開かれ、即日結審した。判決は9月19日。

 昨年6月の一審和歌山地裁判決は、筆跡や体裁から本人が全文や氏名などを自署したとみられるとし、有効と判断した。この日の弁論で親族側は一審に続き、市に寄付する合理的な動機が見当たらないなどとして遺言書は偽造の可能性があると主張した。