東日本大震災の津波で被害に遭った福島県いわき市の小名浜港で13日、カツオ約5トンが今シーズン初めて水揚げされた。初夏の味覚の到来に港は活気に包まれた。
千葉・勝浦沖約500キロで取れた中型から大型が中心で、1キロ当たり350〜600円で取引された。いわき市水産振興課によると、同市のカツオの水揚げは全国有数だったが、近年は東京電力福島第1原発事故の風評被害や全国的な不漁で、震災前の3割にも満たない状況が続いている。
水揚げした第22寿和丸を所有する酢屋商店の白土正和さん(42)は「海流や水温の影響でまとまった魚群が見当たらないが、今後に期待したい」と話した。