2024年の核兵器関連支出額上位5カ国

 【ジュネーブ共同】国際非政府組織(NGO)、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は13日、核保有9カ国による2024年の核兵器関連支出が前年比11%増の1002億ドル(約14兆4千億円)に上ったとの推計を発表した。世界の安全のためには核兵器を開発・維持するよりも廃絶するべきだと訴えた。

 支出額が最も多いのは米国の568億ドルで、中国が125億ドルと続いた。3位は前年比26%増と最も高い伸び率を示した英国の104億ドル。ドレッドノート級原子力潜水艦の事業などが影響し、23年の支出額で3位だったロシアを抜いた。

 ロシアはウクライナへの侵攻以来、軍事費を増やしているが、多くは動員や訓練に当てられ、核兵器関連支出が占める割合は大きくなっていないと分析した。

 北朝鮮は6億3千万ドルを支出。この金額があれば、飢餓に苦しむ国民4千万人の命を救えるとした。北朝鮮や中国、インド、イスラエルなどは特に信用性のある情報が乏しいと指摘した。