自動車部品大手のアイシンは13日、次世代のペロブスカイト太陽電池を電力網につないだ実証実験を愛知県安城市で報道陣に公開した。電力会社の電力網に接続するのは国内初で、3月から実証を進めていた。
ペロブスカイトは軽い上に薄くて曲げられるため、曲面やガラス面などさまざまな場所に取り付けることができる。アイシンは2014年ごろに開発を始めた。薄い板ガラスを使うため、ほかのペロブスカイトより軽くて丈夫という。
この日は、自社工場の敷地にある建物の壁や屋根に取り付けた縦約1メートル、横約40センチのシート計約120枚を公開。蓄電池などに接続し、日光の当たり方に応じた発電量の変化などを調べている。現在は売電せず、工場内で電気を使っている。晴れた日は、排水処理用のポンプ3、4台の1日の稼働分を発電できる。
担当者は「陰ができた際の発電効率をどう上げていくかが課題だ」と話した。