【ロサンゼルス共同】トランプ米政権が、西部カリフォルニア州ロサンゼルスでの不法移民摘発を巡る抗議デモに絡んでメキシコを批判している。暴力をあおったと主張するが、根拠は示しておらず、同国のシェインバウム大統領は「事実無根だ」と反発。同州に多いメキシコからの不法移民に対し、同国が支援を表明していることが背景にあるとみられる。
米国のノーム国土安全保障長官は10日、ホワイトハウスで記者団に、シェインバウム氏が抗議デモの一部暴徒化をたきつけたとの見方を表明。「暴力に拍車をかけるべきではない」と非難した。
抗議デモの参加者には、メキシコ国旗を掲げる人の姿が目立つ。現地に住むメキシコ人や、メキシコ系米国人の参加者も多い。
シェインバウム氏は「どこで起きようと、暴力を非難する」と訴える動画をX(旧ツイッター)に投稿。デモに参加しているメキシコ人らに「平和的に行動し、挑発に乗らないよう求める」と呼びかけた。