トランプ米大統領(ゲッティ=共同)

 【カナナスキス共同】トランプ米大統領は16日、ロシアを主要国(G8)から排除したのは「大きな間違いだった」と述べた。ロシアがメンバー国であり続けていれば、ウクライナ侵攻は起きなかったとの持論を展開した。カナダ西部カナナスキスでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)の開幕直前、同国のカーニー首相と会談した際に述べた。

 トランプ氏はロシアとウクライナの停戦交渉を仲介するが、ロシア寄りの姿勢を隠していない。サミットではウクライナ情勢も議題になるが、ウクライナ支援を重視する欧州との溝が浮き彫りになった。

 トランプ氏はロシア排除を主導したのは当時のオバマ米大統領とカナダのトルドー首相だったと決めつけ「間違いだった。ロシアが枠組みにいれば、戦争は起きなかった」と主張。プーチン大統領が「(議論の)テーブルにいないため状況が複雑になった」と訴えた。

 一方、現時点でロシアを復帰させるのは困難だとも話した。記者団から世界第2位の経済大国である中国を加えるべきかどうかを問われ「悪いアイデアではない。構わない」と答えた。