ドジャースの大谷翔平が大リーグで2季ぶりに投手復帰し、唯一無二の投打「二刀流」に戻った。プライアー投手コーチが「非常に特殊。道を手探りで見つけることになる」と語っていた通り、方針が二転三転した末の6月復帰となった。
キャンプ前、ロバーツ監督は大谷の投手復帰を5月ごろと示唆。大谷自身も早期の復活を見据えていた。しかし、ワールドシリーズで脱臼した左肩を昨年11月に手術したことを考慮し、医師の進言でキャンプ中にペースダウン。打者での出場を優先し、球団は復帰を焦らせない姿勢を前面に出すようになった。
背景には、オフの大補強でメジャー屈指と評された先発陣の層の厚さがあった。だが、開幕後は負傷離脱者が続出する大誤算だった。
大谷の投手調整が加速したのは5月下旬から。肘に負担がかかりやすいとされるスライダーを投球練習で解禁すると、すぐに打者相手の投球を開始した。3度の実戦形式の登板では球速も150キロ台中盤を記録するなど力強い姿を披露した。