国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は19日までに、イラン核開発問題を巡り「われわれは(イランによる)核兵器開発に向けた組織的な取り組みの証拠は何も持っていなかった」と述べた。米CNNテレビのインタビューで語った。

 イスラエルのネタニヤフ首相は13日にイランの核施設を攻撃した後、核開発を止めなければ「イランは短期間で核兵器を作ることができた」と主張していた。イランは核兵器保有意思を再三否定している。

 グロッシ氏は、イスラエルの攻撃でウラン濃縮施設がある中部ナタンズの地上施設や電気関連設備が破壊されたと強調。ウラン濃縮に関して「明らかな後退はあるが、濃縮能力は依然として存在している」と指摘した。(共同)