石破茂首相(自民党総裁)は東京都議選(22日投開票)を巡り、選挙戦最終日の21日に街頭演説する方向で調整に入った。都議選の応援に赴くのは初めてで、23区内の党公認候補を予定している。派閥や都議会会派の裏金事件の影響で苦戦が見込まれると踏み、てこ入れして支持拡大を図る狙いがある。関係者が19日明らかにした。
都議選は参院選の前哨戦に位置付けられ、与野党が注力。立憲民主党の野田佳彦代表や公明党の斉藤鉄夫代表ら党首が街頭などで支援を呼びかけている。首相はカナダで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)への出席などもあり、これまで見送っていた。
自民関係者は「首相への応援要請があった選挙区が対象になる。首相に対する責任論が生じかねず、情勢を見極めて選ぶ方針だ」と述べた。
過去の都議選では、前回2021年、当時の菅義偉首相が新型コロナウイルス対応を優先し、街頭演説はしなかった。自民が惨敗した前々回17年は、安倍晋三首相が1回だけ街頭演説した。