駅員に誘導され、山形新幹線から東北新幹線に乗り換える乗客ら=19日午前、JR福島駅

 東北新幹線で最新型「E8系」の回送列車など計4編成で不具合が起きた問題で、E8系の単独運行を中止した山形新幹線では19日、福島―新庄(山形県新庄市)間で折り返し運転を行い、上下線に運休が出るなど影響が続いた。東北、山形新幹線の中継点となる福島駅では利用者から心配の声が聞かれた。

 JR東日本によると、影響人員は約7300人という。山形新幹線区間は当面、旧型車両「E3系」で対応する。

 福島駅ではこの日、折り返し運転の山形新幹線を在来線のホームに停車させる措置を取った。

 JR東によると、E8系は昨年3月から山形新幹線に投入。今回、不具合があった4編成は昨年11月以降に引き渡され、3編成が川崎車両、残る1編成は日立製作所が製造した。川崎の3編成のうち、2編成は試運転中だった。

 いずれの車両でも、機器に必要な電力を供給する「補助電源装置」が故障。宇都宮―那須塩原間で止まった回送列車は、モーター制御装置の冷却ができなくなるなどした結果、走行不能に陥った。JR東は、4編成で同じ故障が起きた原因を調べている。