スイス・ジュネーブの世界貿易機関(WTO)本部に掲げられたロゴ=2022年10月(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)は23日、電気自動車(EV)や農水産物への追加関税を巡るカナダと中国双方からの提訴について、裁判の「一審」に相当する紛争処理小委員会(パネル)をそれぞれ設置すると決定した。

 カナダは昨年10月、中国製EVに100%、鉄鋼とアルミニウムに25%の追加関税を課した。WTOの貿易ルールに反するとして、中国はカナダを提訴。さらに報復措置として今年3月、カナダ産の菜種油など8品目の関税を100%引き上げ、豚肉や水産物など64品目には25%を上乗せした。これを受け、カナダも中国をWTOに提訴していた。