教材の中で水俣病を「遺伝する」と誤表記した問題で、謝罪するトライグループの楠瀬大吾執行役員(左)ら=25日午後、熊本県水俣市

 「家庭教師のトライ」の運営会社トライグループ(東京)の幹部は25日、教材の中で水俣病を「遺伝する」と誤表記した問題を受けて熊本県水俣市を訪れ、被害者や支援者らと面会し「差別、偏見の撲滅に向けた努力を踏みにじることになり、心よりおわび申し上げる」と陳謝した。

 水俣病被害者・支援者連絡会の山下善寛代表代行(84)は「水俣病(の問題)は終わっていない。このことを認識していなかったのではないか」と遺憾の意を示した上で「(誤表記の)責任を追及するだけでなく、過ちを今後どう生かすかが重要だ」と訴えかけた。

 幹部らはこれに先立ち、水俣市の高岡利治市長とも面会して謝罪した。