「白水阿弥陀堂境域」の浄土庭園で開花したハス=25日午前、福島県いわき市

 福島県いわき市の国史跡「白水阿弥陀堂境域」の浄土庭園で25日、池のハスの花が開き観光客を楽しませた。外来生物による食害とみられる影響で激減したが、地元の小学校の児童が苗を植えるなどして再生を目指している。

 池の一角の群生地に白やピンクの花が数輪咲き、小雨が降る中、傘を差した家族連れらが見入っていた。新潟県南魚沼市から旅行で訪れた団体職員は「多くの人の手でこの景観を残したい気持ちが伝わった」と話した。

 市によると、池のハスは白水阿弥陀堂(国宝)を訪れる人たちに人気だったが、2021年ごろから減少。食害の影響とみられるが、原因は特定できていないという。花は8月上旬まで楽しめる。