イランのセアダット駐日大使は、自国の核施設へのイスラエル軍や米軍の攻撃に対し、被爆国である日本に「もっと声を上げてほしい」と求めた。トランプ米大統領が広島、長崎への原爆投下を引き合いに、米軍の攻撃がイスラエルとイランの戦争を終結させたと発言したことを「言語道断」だと強く批判。日本やイランへの「侮辱」だと訴えた。東京都内のイラン大使館で27日までにインタビューに応じた。
セアダット氏は、核施設攻撃は極めて危険で「国際法違反」だとし、世界的非難を受けるべきだと強調。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞を挙げ、世界の人は被爆国日本の声を聞くと指摘した。トランプ氏の発言は「非倫理的で無責任。認められない」とした。
攻撃された核施設周辺で放射性物質はこれまでに検出されていないと述べた。
核問題を巡る米国との高官協議が続いている中で、イスラエルがイランに「残忍な攻撃」を始めたと糾弾。米国の軍事介入は「交渉への裏切りだ」と批判した。(共同)