「ハイパーカミオカンデ」を設置するために掘削された空洞=28日午前、岐阜県飛騨市

 東京大宇宙線研究所は28日、素粒子ニュートリノの観測を通じて宇宙の謎に迫る次世代観測装置「ハイパーカミオカンデ」を設置するために、岐阜県飛騨市の山中に掘削した巨大な空洞を報道陣に公開した。

 空洞は地下600メートル付近にあり、直径69メートル、高さ94メートル。2022年11月に掘削を始め、間もなく完了する予定だ。今後、空洞内に深さ71メートルの円筒形の水槽を据え付け、ニュートリノが水と反応して発する光を観測するための超高感度光センサーなどの実験機器を取り付ける。

 ハイパーカミオカンデは、同市で稼働中の「スーパーカミオカンデ」の後継機。28年6月の観測開始を目指す。