【成都共同】ジャイアントパンダ4頭が返還された中国四川省成都の空港では28日、近くの畑にパンダファンら約30人が詰めかけ、帰国を見届けた。チャーター機は現地時間の午後6時50分ごろ、空港に着陸。駐機場に移動した後、機体の扉が開かれ、良浜と書かれたケージが見えると中国語で「お帰りなさい」と一斉に歓声が上がった。
この日は夕方になっても日差しが強かったが、少しでもパンダに近づきたいと駐機場の近くにファンが集まった。パンダのケージをカメラで撮影したり、携帯電話を使ってライブ配信したりするファンの姿もあった。運ばれる4頭のケージに向かって手を振る子どももいた。
到着を見届けた成都市のタクシー運転手の男性(39)は「早く四川省の気候に慣れて元気な姿を見せてほしい。日本の観光客もたくさん成都に来てほしい」と語った。
中国動物園協会は28日、日本側との友好的な協議と万全の準備を経て、中国が4頭を無事に引き取ったとの声明を出した。中国側は4頭の返還を巡り、事前に経験豊富な専門家2人を日本に派遣。両国の専門家は緊密に協力したと強調した。