【ヤンゴン共同】ミャンマー独立系放送局「ビルマ民主の声(DVB)」などは28日、軍事政権による拘束が続く民主派指導者アウンサンスーチー氏(80)が心臓と歯に問題を抱え、適切な治療を受けられていないと報じた。非政府組織(NGO)の報告を引用している。健康状態が良好ではない可能性が浮上した。
NGO「ミャンマー・プリズン・ウィットネス」によると、スーチー氏は首都ネピドーにある国軍の特別部隊事務所で拘束されている。心臓疾患や歯の痛み、高齢者特有の健康問題に直面している。必要な治療を拒否され、最低限の投薬治療しか受けられていないという。
警備が厳重で家族らとの面会も認められていないといい、同NGOは「意図的な心理的拷問だ」と非難。スーチー氏の解放に向けて国際社会が軍政に圧力をかけるべきだと呼びかけている。
スーチー氏は過去にも歯の痛みで食事が取れない状態になり、2023年8月には歩行が困難になるほど衰弱した。今月19日に80歳の誕生日を迎え、高齢から健康状態が懸念されているが、軍政は「問題はない」と強調している。