広島市は30日、平和記念公園内(同市中区)の原爆供養塔に安置されている約7万人の遺骨のうち、氏名などが判明しながら遺族が分かっていない原爆死没者812人分の氏名が書かれたポスター「原爆供養塔納骨名簿」を、全国の自治体などに発送する作業を行った。7月中旬から10月末まで掲示してもらい、情報提供を求める。
ポスターは都道府県や被爆者団体など計2183カ所に発送。市のホームページにも掲載する。昨年7月〜今年6月には10件ほどの問い合わせがあり、2年ぶりに1人の遺族が判明した。
市原爆被害対策部調査課の古川裕子課長補佐は「一人でも多くの遺族が判明するよう働きかけていきたい」と話した。