トランプ米大統領(手前)=21日、ワシントンのホワイトハウス(AP=共同)

 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポストは29日、連邦政府機関で幹部職員が業務に関する指示を文書化することを拒否して情報共有もためらう「秘密主義」がまん延していると報じた。トランプ政権に「反抗的」と見なされたり情報漏えいへの関与を疑われたりして解雇などの報復措置を取られることを恐れているためだ。業務停滞や職員の士気低下につながっている。

 最近辞職した元職員は同紙に「『文書化されていないものはなかったこと』という考え方で業務をしてきたが、その文化はほぼ廃れた」と指摘した。行政文書が適切に残されなければ政策決定の過程の検証ができなくなり、行政の透明性と公正性が損なわれる恐れが大きい。