記者会見で参院選の公約を発表する日本維新の会の吉村代表=30日午後、国会
 記者会見で参院選の公約を発表する日本維新の会の吉村代表=30日午後、国会
 日本維新の会の吉村代表

 日本維新の会は30日、参院選公約を発表した。医療費を年間4兆円以上削減し、現役世代1人当たりの社会保険料を6万円引き下げると明記。東京一極集中から多極分散型国家に転換し、地方分権と規制改革で経済成長を促進すると訴えた。これで主要政党の公約が出そろい、物価高対策や農業政策などをテーマに7月3日公示の参院選に向けた論戦が本格化する。

 吉村洋文代表は記者会見で「社会保険料を下げる改革を進めて現役世代の所得を増やし、持続可能で安心できる社会保障制度を構築する」と述べた。

 公約の中で医療費抑制の方策として、風邪薬や胃腸薬など市販薬と効能が似た「OTC類似薬」の公的医療保険適用見直しを主張。人口減少などで不要となる病床を約11万床減らす。電子カルテの推進や、支払い能力に応じて負担する「応能負担」の徹底を掲げた。

 物価高対策では、食料品の消費税率を2年間0%にすることや、ガソリン税の暫定税率廃止を打ち出した。経済成長には統治機構改革が必要だとして、「副首都」に首都機能の一部を移転することも盛り込んだ。