自民、公明、日本維新の会の各党が議席を分け合う兵庫選挙区(改選数3)は、与野党候補ら13人がひしめく全国屈指の激戦区となった。必勝を期す自公の党首は、第一声の地に神戸を選択。斎藤元彦知事の疑惑告発文書問題が尾を引き、政治的な混乱も収まらない状況の中、各候補は舌戦を繰り広げた。

 自民現職の加田裕之氏(55)は神戸市中央区の公園「東遊園地」で選挙戦をスタート。訪れた石破茂首相の横で演説し「給付や減税を求める声にも真摯に向き合うのが自民党。地元の声を国政に届けるのは私だ」と声を上げた。

 公明現職の高橋光男氏(48)は斉藤鉄夫代表と共に同市西区の広場でマイクを握った。農政改革や物価高対策などに触れ「現場に寄り添い、政策を前に進める。死力を尽くして勝ち抜きたい」と拳を上げた。維新新人の吉平敏孝氏(44)は中央区のJR元町駅前で「全世代に目配りし、命を見守りながら社会保障制度を改革する」と訴えた。

 常連3党の一角を崩しにかかる無所属新人の元明石市長泉房穂氏(61)は、姫路市の離島で第一声に臨む。