石川県立輪島漆芸技術研修所が開催したオープンキャンパス=4日午後、輪島市

 昨年の能登半島地震で被害を受け一時休講した石川県立輪島漆芸技術研修所(輪島市)が4日、オープンキャンパスを開催した。来春入学の新入生を2年ぶりに募集する。地震と昨年9月の豪雨で休講が長引き、授業が再開したのは同10月。昨年の入学時期が4月から12月に延期された影響で、本年度入学の新入生の募集は見送られていた。

 県内外の23人が参加した。授業風景の見学や講師らによる制作実演が行われ、参加者らは技法について積極的に質問して熱心に聞き入った。

 和歌山から訪れた上野春香さん(28)は「漆の艶や宝物のようなすずり箱に心を奪われた。先人たちが残してきた技術の結晶を学びたい」と目を輝かせた。