「上がっているのは、生活に最低限必要な分だけ」と、通帳を手に自らの賃金について語る男性=6月、各務原市

 物価高が岐阜県民生活を直撃する一方、賃上げの実感は地方まで行き渡ってない。災害の激甚化・頻発化は身をもって感じられ、鹿児島県では震度6弱の地震が起きた。参院選を機に、不安や課題を抱える県民、対策を迫られる県内の現場を訪ね、国政に望む切実な訴えに耳を傾けた。

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 「めちゃくちゃ切り詰めても貯金できるのは月2万円ぐらい。それでも『今月は無理だったか』と思うことが大体です」。岐阜地域の製造業で働く40代の男性=各務原市=は...