大阪メトロ朝潮橋駅に設置された、扉がなくても涼しい待合ブース=7日午前、大阪市港区

 パナソニックは7日、大阪市港区の大阪メトロ朝潮橋駅のホームで、扉がなくても涼しい開放型の待合ブースを報道陣に公開した。冷気や暖気を制御し、一般的な待合室と同様の快適性を実現。猛暑による熱中症対策として狭いホームにも設置可能で、10月まで実証実験に取り組む。

 パナソニックはホームが混雑し、従来型の待合室を設置できない駅に需要があるとみて空調技術を応用し開発した。朝潮橋駅に2月から設置中のブースは四つのいすを備え、ブースの奥行きは通常の待合室より短い1メートル25センチ。

 夏場は頭の上から出た冷気が顔に当たり、涼しく感じる。冬場はいすの下から出た暖気が下半身を中心に温める。冷気や暖気を吹き出した後に背部で吸い込み、ブース外に漏れる風を抑えた。

 パナソニックの担当者は「全国の駅やバス停、公園での実用化を目指す」と話した。