募金を呼びかける対馬丸事件遺族の外間邦子さん=8日午後、那覇市の対馬丸記念館

 地震が続く鹿児島県・悪石島の住民を支援するため、「対馬丸記念館」(那覇市)を運営する公益財団法人が募金活動を始めた。太平洋戦争中の1944年8月に長崎へ向け沖縄を出た学童疎開船「対馬丸」は悪石島沖で米軍に撃沈され、約1500人が死亡した。同島の島民と交流を続ける対馬丸事件の遺族らは「早く静かな生活に戻って」と島の平穏を願う。

 姉2人を亡くした同法人の外間邦子さん(86)は「悪石島は、対馬丸で亡くなった子たちにとって第二のふるさと。島に慰霊碑を建てて祈ってくれて、感謝している。(支援の)思いが届いてほしい」と語った。

 同館によると、募金は6日に始めた。募金専用の銀行口座も近く開設する予定。