厚生労働省は8日、東京電力福島第1原発事故を受け、現場で働き、60代で結腸がんを発症した男性について、業務による放射線被ばくと因果関係があるとして、労災認定したと発表した。同省によると、同様の労災認定は15件目となり、結腸がんは初めて。
男性は東電の協力会社の従業員として、2012年1月から23年10月まで現場の安全パトロールなどを担った。同年9月に結腸がんと診断され、24年6月に労災申請した。被ばく線量は約105ミリシーベルトだった。
これまでに労災認定された残る14件の内訳は、白血病7件、咽頭がん、甲状腺がん、肺がんが各2件、真性赤血球増加症1件。