8日、マニラで記者会見するフィリピン国家警察のトーレ長官(共同)

 【マニラ共同】フィリピンで闘鶏賭博に絡み、愛好者や養鶏業者ら少なくとも34人が拉致後に殺された疑いが浮上した。国家警察のトーレ長官は8日の記者会見で、関与の疑いがある警官15人を拘束し、取り調べていることを明らかにした。犠牲者が100人を超える可能性にも言及。遺体が首都マニラ南方のタール湖などに遺棄された情報があるとし、湖底の捜索を急ぐと訴えた。

 トーレ氏は捜査対象の警官が15人を超える可能性もあると指摘し、遺体が見つかれば証拠になるとして初期調査に着手していると述べた。「(タール湖にある活火山の)新たな噴火や台風被害で証拠が隠されてしまう前に迅速に動く」とも強調した。