北海道東部の太平洋沿岸でサンマ流し網漁が始まり、全国に先駆け10日、釧路市の地方卸売市場で行われた初競りで1キロ当たり税抜き25万円のご祝儀値が付いた。2022年の同6万3千円を大幅に超え、過去最高値となった。
競りに先立ち、釧路港で約175キロが初水揚げされた。漁場が遠のいていることや燃料費高騰を背景に、23〜24年は流し網漁での漁獲がなく、3年ぶりの水揚げとなった。
最高値で競り落とした水産加工会社マルサ笹谷商店(同市)の笹谷剛社長は「3年ぶりの初競りは喜ばしい。鮮度もよく大きいため、高くても買おうと思っていた」と笑顔。運営する店舗で1匹5万円で販売すると、すぐに売り切れたという。