警察署で勾留中に無理やり車いすで取調室に連行され黙秘権を侵害されたとして、殺人未遂の疑いで大阪府警に逮捕された中国籍の40代男性被告が10日、府に110万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。
訴状によると、男性は昨年9月1日、知人男性をナイフで刺したとして殺人未遂容疑で逮捕され、翌2日、府警東淀川署に勾留された。同5日に弁護人が府警や検察に対し、黙秘権を行使すると表明し、留置施設から呼び出さないよう申し入れた。
だが同8日と9日、留置管理課の職員らが、歩こうとしない男性を強制的に車いすに乗せるなどして取調室に連行されたとしている。