甲府市議が6月、特定外来生物のアカミミガメとみられるカメを路上で拾い、川に放す様子を自身の交流サイト(SNS)で投稿していたことが分かった。アカミミガメは原則野外への放出が禁じられており、情報提供を受けた環境省関東地方環境事務所が10日までに、市議から聞き取り調査をした。
カメを放したのは村松裕美市議で、6月26日に甲府市内の道路で拾ったカメを段ボール箱に入れて移動させ、近くの川に放出した。SNSには画像とともに「炎天下のアスファルトの上では死んでしまうかもしれない」「川に放ちました」などと投稿していた。
市議は取材に「法律を把握していなかった」「ご厚意のある方から指摘を受けてすぐに投稿を削除した」と説明。関東地方環境事務所は「違反行為に該当するか慎重に検討する」としている。
アカミミガメは北中米原産で、幼体がミドリガメとも呼ばれる。2023年6月、外来生物法に基づき、ペットとしての飼育など一部の規制が当面の間、適用除外される条件付特定外来生物に指定された。