米テキサス州カー郡イングラムの川沿いに散乱した木やがれき=9日

 【イングラム(米南部テキサス州)共同】米テキサス州で起きた大規模な洪水で、最も大きな被害が出たカー郡の警察は10日、郡内でなお161人の安否が確認できていないと発表した。8日と同数。洪水は11日で発生から1週間を迎えるが、安否確認と捜索活動は難航し、長期化しそうだ。

 警察は記者会見で、安否確認専用の電話番号と電子メールのアドレスを公表した。家族や友人が、連絡が取れない被災者を報告したものの、その後に安否が確認できた場合は連絡するよう求めた。

 洪水は祝日だった米独立記念日の4日に発生し、米メディアによると少なくとも120人が死亡した。氾濫したグアダルペ川近くのキャンプ場にいた多数の少女らが犠牲になった。連邦政府や州政府は2千人以上の態勢で不明者を捜索しているが、土砂などの堆積物により難航している。

 国立気象局が4日未明に警報を出していたが、川沿いの住民やキャンプ参加者に避難指示は出ておらず、警戒態勢が十分だったかどうかを問う声が上がっている。