【クアラルンプール共同】ルビオ米国務長官と中国の王毅外相は11日、マレーシアの首都クアラルンプールで会談した。今年1月の第2次トランプ政権発足後、米中外相の対面会談は初めて。会談後、ルビオ氏は記者団に米中間の意思疎通の重要性を強調。トランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談について「実現の可能性は高い」と述べた。具体的な日程は話し合っていないとした。

 ルビオ氏は「非常に建設的で前向きな会談だった」と語った。中国外務省も、意思疎通と対話を強化することで一致したと発表した。米政権の高関税政策や、東・南シナ海、台湾海峡での中国の軍事活動も協議したとみられる。

 トランプ政権は、中国共産党と関係がある中国人留学生のビザの取り消しや、中国と香港からのビザ申請の審査厳格化を表明するなど強硬な政策を進めている。中国やロシアなど主要新興国でつくるBRICSへの警戒感も示している。

 中国も、対中強硬派で知られるルビオ氏を制裁対象にしている。王氏は会談で、中国に対して米国が「理性的」な態度を取るよう求めた。