南極にある国際共同実験「アイスキューブ」の施設(Johannes Werthebach、IceCube/NSF提供)

 千葉大のチームは11日、南極の国際共同実験「アイスキューブ」が観測した素粒子ニュートリノの約13年分のデータを分析した結果、宇宙から飛来する超高エネルギー宇宙線の主成分が原子核であることが示されたと発表した。長年、宇宙に多数ある陽子が有力とされていた。チームは「40年以上の議論に終止符を打つ成果だ」としている。

 宇宙空間では宇宙線と呼ばれる高エネルギーの素粒子などが飛び交っており、光や物質とぶつかると超高エネルギーニュートリノが生まれることがある。しかしチームが2010年6月〜23年6月の計4605日のデータを解析した結果、超高エネルギーのニュートリノは検出されなかった。